ローライ44の修理
2003-10-01

可愛いローライ44のピントフード部がちぎれてしまって修理を依頼されました。
下の写真は一応完成した姿ですがROLLEIFLEXの銘板を含めた上部のブロックの止めネジは4個共ちぎれていました。
ピントグラスはすでにないので1mmのガラス板を金剛砂で摺ってすりガラスを作る事から始めます。
普通の摺りガラスは2mm前後と厚いので挿入できません。

ここはフレネルレンズを使っていたのかどうかよく判りませんが、もしかするとコンデンサーレンズの底を
すりガラスにしていたのかもしれません。
4本のビスの内3本はすでに本体側にめり込んで、残っていた突起部は摺りあげられて手がかりもありませんでしたが
ルーペを覗きながら騙し騙しして全てビスの残りを引きぬくことに成功しました。
これで、フード部はタップを1段大きくすることなく1.7mmのプラスネジで全部とめることが出来ました。

修理はこの様に特殊な壊れ方でみなさまにお知らせするようなものではなかったのですが、
試写をしようとした途端にシャッターが落ちなくなるというトラブルに見舞われました。
そこで、シャッター分解給油となりましたので御参考になればと思いました。
何も小さいからと、特別のことはありませんでした。


2003/10/02
先に試写をUP致します。
家から1歩も出ないことが多い生活パターンです、家の中から見た物だけで御勘弁を。


1 出来損ないの花器に稲を植えていたら収穫が近づいてきました。
中にいたドジョウは別のメダカと同居させることにして、本日いよいよ水を抜きます。1,5m離れてAGFA・ASA400
f:5.6 1/500


2 右側のポールの一番手前(5m)に合わせて、f:8 1/250


3 今日は陶芸をするために近所の奥さんが通ってくる日でありました。f:3.5 1/100


4 壁際にろくろを据えているので後ろからしか写せません。 f:3.5 1/30


5  f:3.5 1/30


ここから、ローライの分解修理の話になります


そこで早速試写をしようと思ったところで・・・シャッターが切れなくなってしまいました。
もう分解修理するしか手はありません。


前面のグレーの4箇所の小さな貼り皮をはぐるとお約束の止めネジが隠れています。
このほかに、上部の矢印の2箇所にある、左側のセルフタイマー、ストロボ、フラッシュの切替えボタンの
とめネジを外します。(細いピンセットで緩みました)
次いで、右側の矢印のシンクロターミナルの底の方にあるリングをこれまたとがったピンセットや
ドライバーを利用して外します。


開いたピンセットの左側は貼り皮の下に隠れたマイナスネジ、右側はすでに外したSLVターミナルのナットです。


これはシンクロターミナルの止めナットですでに取外した姿です。


シャッター関係の出っ張りをすこしよけると右側の前板がすっぽりと外れます。


レンズの前玉を外してシャッターメカニズムの蓋を外しますが、極小さなビスで緩み止めされています。
リング側に3個の切り欠き、本体側に7個のネジが切ってありますので15度刻みくらいに小さく調整して
ロック出来ます。


当たり前のコンパーシャッターですがライトバリュー動作をする構造の引っかかりが上部、1時の
方向にあります。
シャッターのオイル切れで故障していましたので洗浄給油をして故障箇所は直りました。


この写真はViewレンズの周辺ですが頂上にヘリコイドナットをロックしているビスが見えます。
今回、オリジナルのピントグラスではなく、自作摺りガラスのピント面となったためピント位置のずれが
発生しているようでこの際ここを緩めて調整しました。
手順としては、いままで無限遠の点光源を基準にしていましたが今回は2mを基準にして見ました。
おそらく2〜3mの被写体を写すのが一番重要で、撮影頻度も高くしかも被写界深度が浅いからです。
こうして、2mにおける撮影レンズのピントとViewレンズのピントを合致させました。
これから試写に入りますがフイルムの完全オートマットやスプールの保持機構等さすがにローライ
と云いたくなる精密さです。