45-2眼レフ(TLR)の製作 Rubens(ルーベンス)

69サイズの1眼レフRenbrandt(レンブラントU)が成功し、次に67サイズのCezanne(セザンヌ)も快調に動作してました。
そうなるとまた何か無いものかと辺りを見回していると、45サイズスピグラ(ペースメーカー・フォーカルシャッター付き)
が目に留まりました。フレームファインダーを引き出して見るとこれが意外としっかりしています。
ここにビューレンズが付くと2眼にならないかな?
早速、ミラーで折り曲げた光路をスケッチしてみると何とかなりそうな気がしてきました。
設計図を引くのは億劫なのでとりあえず模型を作ってみようと3mmアガチス板(クセの良い木材です)を切り出します。

レンズは本体に付いている135mmのオプターと、ビューレンズの方はテッサー135mmの絞りもなくなったジャンクが
ちょうど同じ焦点距離なのでこれを使うことにしました。レンズの格としてはテッサーのほうが上なのかもしれませんが
3枚玉のオプターも結構良い写りをするのは確認済みです。

これがスケッチ、このまま最期まで図面は引きませんでした。


1日目 ミラーボックスを作り、ミラーは100円ショップで買った鏡です。

45度反射ですと裏面鏡は表面反射の影響で2重像になったり、フレアーが大きくなるので49度の角度にします。
グラフィック社のグラフレックス(木製1眼レフ)もピントグラスが前傾しているのは裏面鏡を使ったために
この問題を解決するための工夫ですね。最後の製品は表面鏡になりましたがやはり変色したものが多いです。
報道現場で使うため、ハンカチで拭いても平気なように考えた、グラフレックス社のポリシーだと思います。



2日目 全面ビューレンズパネルを2mmアルミ板で製作。蛇腹も製作。

3日目 ピントグラスをあてがってレーザーを通して中心軸などを見てみる。

レーザーを通してみると赤い丸が2個見えます。上の丸いポイントが表面反射のゴーストです。
普通の明るさのものはこれほど2重に見えるわけではありません。

8日目 およそ完成した2眼レフ

ピントフードは裏面のフードを持ってくる考えで進んでいます。
ピントグラスの傾きがわかると思います。
こうすると、カメラを撮影姿勢にした時も無理が少ないようです。

上に純正のピントフードをつけた状態ですが、横からの光線で少し見辛いので新たにフードを作ることにしました。

10日目 フード完成

ルーベンスと命名しました。

フードは畳むとこんなに小さくなります。

撮影状態のルーベンス


試験撮影-1 スローでのブレが少ないかどうか、1m 絞り5,6  1/10秒
下側の分は写真家會津様が引き伸ばしてくださったものをスキャナーで読み取ったものです。
アンシャープマスクを40%ほどかけました、本物の感じはデジタル化された画面では表せないですね。

試験撮影-2 走る車を流し撮りしました。 絞り1/16 1/100 前輪中央の丸いプレスがぴたりと真円です。