レンブラントU(RenbrandtU)

ブローニーフイルム6×9サイズの一眼レフを作りました。

作り始めたいきさつは、リトレックという昭和30年代の6×9一眼レフが国産であった事、
郷里の熊本の方が2人で製作されて試作機の名称はレンブラントでした。
昨今、このリトレックが一部の人々の間で愛好されており、自分も1時期所有していたことから、
買うには金が無い、郷里の先輩に負けてたまるかの精神で自分で製作を試みました。

一眼レフとなるとかなり機構が複雑になるとのためらいもありましたが20日ほどの日にちで
とりあえず完成となりました。
製作の途中、口うるさい長男から
”1915年ぐらいにそんなものから脱却しようと技術者が苦労していたものを何で今更”と馬鹿にされながら
金属加工にはあまり自信が無いのでほとんど木製で作りました。
材料はチーク材と紫檀がほとんどですが金額にすると1000円も掛かっていません。
レフミラーも100円ショップで買った鏡です。
シャッターはドイツのアンシュッツ・アンゴーのシャッターユニット
フイルムホルダーはマミヤのSの字型のブローニー・ホルダーの供給側が前傾しているのを
切り取って90度後ろに曲げました。
形はまさに醜いアヒルの子ですが自分で作ったとなるとかわいいものです。
レンズは125mmから210mmまでを想定していますが105mmもレンズボードの工夫で
ミラーに干渉しないことを確認しています。


2003.2.19
ヘクトール135mmf:4.5(バルナックライカ用黒鏡胴)を装着してみました。


開放

開放

開放

開放

f:8

4枚目の画像を35mm版でトリミングしてみました。
純正な使い方ではこうしかならない、
もったいないですね。


2003.2.14
ヘリアー・150mmf:4.5を装着しました。


開放
f=8

f=11




2003・2・4日エンサインの単玉で撮影しました。
絞りはもともとf:11からとなっています。
先鋭な画像が得られるところですがフレアーの面白さを狙ってF:5,6とf:8を追加しました。
2003-2-4



絞りf:5.6

絞りf:8

絞りf:11




不細工ながらゴム製のピントフードを製作しました。
ニコン製のルーペを加工してつけていますし、横からの光線漏れも皆無でピントあわせが楽になりました。

レンズはとりあえずエンサインの単玉をつけています。

ここまでが2003年2月4日までの試写と現況です。



これ以降は過去の製作時の詳細です。



塗装も終わっていませんがとりあえずピントグラスとフイルム面の距離精度確認をしました。OKです
ミラーが表面鏡でない為に45度折り返しをやめて47,5度折り返しとして少しでも明るさを稼いでいます。
1枚と3枚目に光線漏れが出ています。あとで見たらフイルムパックの後ろにある、
フイルムケースのふたを差し込むおまけの部分のカシメ・ピンが1個抜けて光線が洩れていました。
シャッター幕速も1段遅くなっているようです。

一番心配したミラー部分からの光線曳きは皆無ではないかとほっとしています。


製作途中の画像をご覧ください

A4サイズの方眼紙これともう1枚光路設計図だけです

シャッターブロックの前に組みつけの始まりです    

制作した蛇腹、本の表紙材流用、左右のみ前傾   

ビス4本で簡単に前後分離します。これは後方です 

正面下方から、跳ね上げたミラーの両脇はスカート 
を履かせて光線漏れを防ぎました。

ミラーセットレバーの裏側はピアノ線加工自動復帰です。

解りやすいように白い紙を敷いて撮影、ミラー跳ね上げでカムは
シャッターユニットにリンクして下側が右に動きシャッター幕が動作します。

シャッターレバーの裏側、ミラーを固定していた爪が前に倒れて
ミラーは自分のスプリングで跳ね上がります。

左右分離したところです。                 

蛇腹の繰り出しは壊れた暗箱の部品を機って流用しました。つなぎ合わせはロッドアンテナのパイプを
用いました。摺動部は敷居すべりテープを使いました。ガタもなく滑らかです。


2回目の撮影テストを行いました

光線漏れ箇所がわかったので対策をして、今度はシャッター速度のテストです
露出計の指示とシャッターユニットについていた速度表示を信用して撮影してみます
現像は初めてシュッテックラー氏処方を試してみました。
フイルムはAGFA APX400 室内の写真は1/30、室外は1/100〜1/1000まで
室外1/1000は0.5から1段オーバー気味のようでした。


1/30

1/1000


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