無糖式RB幸之助内蔵カメラ
2015/01/11

先にデジタルミラーレス一眼カメラをマミヤC3に組み込んでみたのですがスクエアではないので縦画面を撮影するのは非常に困難です。
そこで今度はレボルビングできる構造にしてみようかと・・・
妙な事をしますが老い先短い年寄りの悪戯ですからどうぞ大目に見てください。


なお命名はこれを献上する、私の尊敬する写真家さまと二人で相談しました。
「幸之助」は当然のことながら松下幸之助を意味します。

目を付けたのは同じくマミヤのRB67をベースにレンズ鏡筒部にデジカメを仕込んで90度旋回させる。
液晶モニターはFFCケーブルを引っ張ってきてファインダーフード内でレンズ鏡筒の動きに連動して旋回する。
そのためには液晶板が引伸ばせるPanasonicのGF6というデジタルカメラを使います。
更にターゲットのデジカメGF6は液晶画面タッチパネル式で操作設定するのでウエストレベルファインダーフード全体も跳ね上げる機構が必要。

まずはデジカメをなるべく隠して一見ではわからないように隠す必要があります。

これは自動車のドリンクホルダーに差し込んで四角い紙パックを置けるようにする100円ショップの小物。




四角い部分にデジカメをあてがってみます。
ついでに後方にはプラスチックの小箱を置いています。




四角の紙パック置きスペースは切り取られたりチーク材で埋められたり。
右上のものは昔仕事に使った高級押釦スイッチの一部分を流用して加工。
その左の小さな穴はファンクションスイッチの延長シャフトが通るところ。




憐れ・・・PanasonicのGF6は




後ろには90度旋回するフランジをつけます。
FFCと呼ばれる10o幅ほどのポリイミドフラットケーブルはなんと45本も配線が繋がっております。




レンズ前方も加工が進んでデジカメの貧弱なレンズは鞘に収まっています。
ズームレバーはアダプターを作って外からレバー操作します。
ボデーの軸とレンズ(カメラ部)の軸心合わせが神経を使うところですがどんぴしゃり。
FFCケーブルは案内の白いテープを使って後ろに出ています。




赤い矢印2個が合わさり、ロックされて前方の旋回を後方に伝えます。
本体側のシャフトは6角柱になっています。




写真は上下逆さまになっています。
レンズ軸の回転は6角シャフトを通してプーリーを駆動します。
更にボデー側面のダイヤルを回すと16mmほどですが鏡筒は前後する(単なる快感のため)ので
軸が6角であってプーリーの軸穴はそれに従った6角穴であって鏡筒部の前後移動を
プーリーには旋回だけを伝達するスプラインシャフトにしているのであります。

そして90度角度の違うプーリーを逆転方向に駆動するための小さな案内プーリーを2個配置しています。

写真では下側のプーリーの裏側には液晶表示板が付きます。




RB67の中身は極力抉り抜いて軽量化に努めます。
底蓋も90grありましたが削り取って肉抜きをして45grと半分に減らします。





妙な金具ですがピントフードと本体の間に挿入する座布団を作ります。
厚さが11mm、この中で液晶表示板が旋回するのです。




これが座布団の部分まで開いたところ
液晶板は横位置です。
上の方のヒンジは工夫したところで2個の市販真鍮蝶番を20oほど間隔をあけて取り付け、
1,2oのシャフトは引き抜いてしまい、左右を貫通する長いシャフトを通します。
その20oの部分にコイルスプリングを作って挿入しているのです。
これによって上のウエストレベルファインダー全体が跳ね上がります。




鏡筒部が右に45度旋回したところ。
液晶板も45度傾いていますね。




90度旋回してしまうと液晶板はこの通り縦位置になります。
これで縦画面撮影準備完了です。



  
横位置ー旋回中ー縦位置



 

 
フードの開閉状態4パターン




これ以上隠れると操作ができない、ギリギリの工作です。
シャッターボタンの周りにある左右操作スイッチ部は重要な仕事をしますがそのままでは塞がった正面からしか操作できません。
そこで1,7oのネジを斜めに立てて操作できるようにしました。
シャッターボタンの後ろ斜めの電源SWは指を突っ込めば操作できます。




縦画面位置だとバッテリーとSDカードの出し入れの部分が見えます。
横位置でも底の方にあるだけで操作に不便はないでしょう。
なお完成重量は1,9kgとなりました。


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