ERICA WESTER


2009/09/11

戦後、西田光学という会社が製作した大衆カメラにWESTER SIXという蛇腹カメラがあります。
西田=西の田=WEST-TA=Westerが品名の由来だそうです。

大衆カメラ路線ということであっても当時はサラリーマンの月給数カ月分などというのが当たり前だった時代です。

そのWESTER SIXを入手しましたがレンズは3枚玉、世評はさほど芳しくないようですが
当時の工業レベルでは当りはずれも多かったでしょうし経年変化ということもあります。
入手したカメラは幸い絞り込んでの周辺蹴られはあるものの割と素直な状態だと判断しました。
この手のレンズとかシャッターは割合規格化されていますので将来的に全く別物に交換なども出来ます。

一度使ってみた感想では、裏の赤窓でLuckyなどのブラックベースに薄い白インクのコマカウントがとても読めない。
もちろん、国産のメリハリがしっかりしたフィルムの背中ですと文句を付けるところではありません。
しかし、何かに理屈をこねないと改造はしてはいけない後ろめたさ・・・

ではこれを改良、加工してみることにいたします。




 大衆カメラとは言いながら結構しっかり作ってあります。
ボデーはダイキャストでシャッターも自社生産(多少貧弱)
レンズはS-Wester 1:3.5 f=7.5cm 3枚玉、おそらく変遷があったと思います。




 途中経過は大胆に端折って両側のフィルム室を切り取ったWester 
ロシヤのハッセルもどきKIEV88用と思われるフィルムマガジンとの組み合わせです。
ハッセルもどきマガジンの前に蛇腹を貼り付けます。




 途中のおもしろくないのはすっ飛ばして…いきなり出来上がってしまったサイコロカメラ。
Westerに敬意を表して軍艦部のファインダー周辺のイメージを残しています。
飾りだけのダミーファインダーでは面白くないのでアングルファインダーを組み込みます。



4 
前蓋を開くとこうなります。




 横顔




 俯瞰




 何かのレンズを解体して水道の塩ビパイプを使って拵えたメインファインダー(ハイ・アイポイントでとても明るいと自画自賛)
Westerの本来のファインダーの場所には新作のウエストレベルファインダー
これは、確か京セラのプラカメに付いていたファインダーの流用。
スクエアではありませんが近距離パララックス補正が常時作動しているようなものと考えます。




 ウエストレベルファインダー(アングルファインダー)を使うとカメラを横向きにして撮影なども出来るかも。

完成重量805Grでした。


試写



AGFA OPTIMAUASA400、自家現像液のへたりで盛大に色補正。




KODAKT400CN(期限切れ後10年、自家C-41的処理)
ASA400をASA100で撮影したらそこまで感度低下していなかったので大幅に露出オーバー




最短、4フィート


4 
ファインダーのアイピース側の窓が広過ぎて、まだ規制してなかったのでフレーミング大失敗

END 
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