2004年最後の悪戯


年末に体調を崩したりして8日間の検査入院などという極楽生活を体験してまいりましたが、懲りずに悪戯をやっています。

1 頂き物のUSA製 Perfexというカメラを整備。
  レンズやヘリコイド部分がばらばらだったのを再組み立て整備。

2 ネガカラー現像薬の試み。
  ネガカラー現像薬で漂白剤として使われるエチレンジアミン4酢酸鉄(Fe-EDTA)がなぜか高騰して500grが1万円近くになってしまいました。
  そこで昔から使われた「赤血塩」と置き換え出来るかのテスト(これだと2200円程度・ただしシアン化合物を発生するので毒性に注意)。

1−1 Perfexはアメリカ製のプアマンズライカとでも云うべきカメラですが何もライカのコピーはやっていません。
  まさに頑丈かつ、簡単に作るとこんなになりますよといったがさつと言うか剛健と言うかまるでレンガのようなカメラです。
  一応距離計も付いていますし、その距離計の有効基線長にいたっては約90mmもある確度の高い構成なのですが
  途中の伝達機構がいい加減で、ある意味では其処を基線長でカバーしているのかと思うおおらかさです。
   また、露出計を内蔵していまして順次暗くなるフイルターの前にアルファベットを書き連ね、アルファベットがどこまで読めるかで
  後部の換算表で露出を決定するものですが意外と使えます。

1-2 すがた。


前面と底蓋。 底蓋の左右のレバーは今開放の位置です。
取り付けたら2個とも外側に180度回転させればロックです。
前面のレンズ左下のダイヤルはスローダイヤルで1〜1/25までを受け持っています。
もう少し上の小さいボタンは巻き戻しボタンで巻き戻しが終わるまで押し続けないといけません。


 軍艦を外した上面ですが右から左まで一杯に使ったアームで距離計を駆動します。
アームの下に白い紙を差し込んで判りやすくしています。
なお、ハーフミラーなど使わずに直視するフレームの下側に距離計側のミラーが食い込んで2重像合致で合わせますので
恐ろしく明快です。


後方ですが、左のアイピースが距離計、右がファインダーの2眼式です。
その右の細長い窓から覗くと露出計の文字が見えます。
どこまで読み取れたかを後ろの回転盤に当てはめると適正露出がわかるというものです。
電池は要らないのですが、昔あった関式露出計と比べると手軽ですね。

レンズはウオーレンサックのPERFEX VEROSTIGMATが付いています。50mm F2.8(3枚玉)です。
シャッターは1〜1/1250までとなっています。

故障と言うかヘリコイド(左ネジ)とレンズ取り付けネジ(右ネジ)が距離連動ピンと干渉してばらばらの状態でしたので
理屈どおりに再組み立てしてレンジファインダーとのマッティングをとっただけです。

そこでネガカラーフイルムを入れてテストしましたが
エチレンジアミン4酢酸鉄(Fe-EDTA)の高騰に驚き、ヨドバシで見つけた赤血塩が使えないかとのテストです。
先に手持ちの塩化第二鉄では思うような漂白が成功しなかったので今度は赤血塩です。

ちなみにカラーネガフイルム現像はWEB写真仲間の三好さんというカラー現像の師匠におんぶに抱っこの状態で
これまた無謀をたくらんでは失敗しています。

先ずは第1回目のテスト報告です。


これは単薬調合での2浴式ノーマルな状態でレベルだけ補正したものです。
当然カメラはPerfex。


これは赤血塩で漂白してレベルだけの補正。
色調がかなり偏っています。


2枚目の写真を補正したものですがかなり無理のある仕上がりですのでこれから再度チャレンジをしないといけません。



ちなみにモノクロでの開放の描写をおまけに1枚。

2005年もよろしくお願いします。

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