パーレットのレストア

2004/09/26


 先日、パーレットにウォーレンサックの玉が付いたものを友人から修理依頼を受けました。
これはHPのCAMERA>修理と雑記帖>パーレットの蛇腹交換ですでにUPしていますが
今回は蛇腹の痛みが激しいので蛇腹工作の手法を少し変えて見ました。

さて、前回の機体は蛇腹を作り変えて納入しましたが、お礼に今度はオプター付のパーレットを頂いたと云う訳です。

 今度の蛇腹は相当風化が進んでいますので中の矢紙を使うわけにもいきません。
今回はずぼらをしてケント紙を折り曲げるだけでいい加減に細工をして見ました、自分のものですとこの程度で満足です、ワハハ。


 到着時の記念撮影、こんな状態でした。


 蛇腹は折りの段数だけ調べて破り去ります、というか破れてしまいました。
蛇腹の付け根(フイルム側)は8個の折り曲げ爪で固定されていますので蛇腹を破らないと開くことは非常に難しいですね。
 ブリキの玩具の折り曲げ爪と同じ構造です。




赤いケント紙(画用紙かもしれません)、本当は黒がいいのですが鉛筆のあとが読みにくいので
あえて赤とか白とかを使います。
あとで、墨汁で黒く塗ります。
右側に写っている細い金属フレームと丸い穴の開いたフレームが蛇腹の前後に付きます。
 なお、蛇腹は大きいほど作りやすいですね。
ベスト版などは作りにくい部類になります、シノゴ等ですとてょんとうにらくに工作が出来ます。
したがって、蛇腹工作はもう当分御免こうむりたいですね。

 ここで折り癖を付けますが、上下と左右は折の山と谷が反転していないといけません。


 両面テープでヤンピー(子羊の皮0.2mm)の裏側に、また折り目を伸ばして貼り付けます。
隣同士の間に5mmほどの隙間を作っておきますがここがコーナー部になるわけです。
コーナーの斜め寸法の1/√2が5mmというわけです。


 さてレンズと蛇腹部以外は長年の垢を落とす為にマジックリンなどの洗剤で漬け洗いをしてよく乾燥させます。
この水洗いは豪快で気持ちがいいですね。


 さてとりあえず完成しました。
 蛇腹の折り方が完全にいい加減ですのでよく見るとおかしいですが気にしないことにします。
 ファインダーと、クローズアップレンズがないのが残念ですが心のファインダーで撮る事にします。
 温泉治療とメッキ部のエステでかなりきれいな感じになっていますでしょう?。


 内部の構造ですが、取り外しの出来るトンネルガイドが付いています。
この中をフイルムが通過しますので平面度はかなり優れていると期待できますね。
なお、ベスト半裁のマスクも付いていましたが、今回試写はフルサイズで行いました。


試写



 親戚の子が来ました。あかりちゃんですよろしく。
僕がかがむので本人もかがんでしまいます。
 ほとんど 1/50 f:11〜16 フイルムASA100で撮影しました。


ピントはどこかな〜 ブレタカナ〜


近距離はアタチメントを使え、あるいはf:32に絞れと書いてありますがf:11です。(1/50)


これで距離調整機構があれば申し分ないのですがね。

ごらん頂きありがとうございました。

END

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