360度パノラマカメラのいたずら

                                             2004/04/18

何やかやと一段落しました。

私のHPの談話室の投稿者の方から「パノラマはやらないの?」とけしかけられてふと7〜8年前に正月の退屈紛れに実験した装置と言うかちょいとした仕掛けを思い出しました。
ガラクタ箱の片隅からパノラマカメラの試験用プロトタイプが出てきました。
裏蓋がなくなっていましたが黒いボール紙で代用してセットして見ました、これがあとで悪さをするとは思いもつかずに・・・。
レンズはASAHI AUTO-110の28mmに多分f:8ぐらいの絞りを付けて(AUTO-110の絞りはボデー側にあります)。
とりあえず高い三脚の下に陣取ってハンドルをぐるぐると廻すと廻した回数×360度の写真・・・つまり同じ360度パノラマがたくさん撮れます。
スリットカメラなので廻す速度でシャッター速度にあたる露出が変わりますからだんだん速度を変えていくといろんな濃度に露出が変わる仕掛けですから同じのを何度も撮る無駄ではないことになります(言い訳ですがね)。

さて、出来上がった写真は如何に。
たくさん縦筋が見えるのは歯車駆動で、いい加減な工作ですから歯車の歯数で振動し、速度むらが出ているようです。
空の方が黒く蹴られたのは間に合わせでパーマセルテープで作ったスリットが狭くなりすぎていました。

これを元に本格的な電動タイプの物を製作しようと・・・ムカシムカシ思ったようなほろ苦い記憶がよみがえりました・爆笑。

いまですとデジカメで何駒も撮影してソフトで繋いでしまえばハイおしまい、無粋な世の中になりましたね。


真鍮版を曲げて半田でつないだ箱です。
中はスリットがあるのと、パトローネポケット、フイルムを巻くドラム(なにかのゴムローラー)があるだけです。
裏蓋を急遽ボール紙で作ったのが大失敗!!

あとで思い出しましたが真鍮で作ったオリジナルはビロードを貼り付けて圧板代わりにしていたのです。
今回それがなかったのでフイルムが後ろに逃げてハンドルを廻している僕のおでこにピントが合ってしまいました。
 黒い箱の中はクランクハンドルが下に突きぬけているだけです、要するに軸受けでなにかのBOXですね。


我が家(左側)の前の歩道に三脚を据えました。
中央にマンフロットの雲台のハンドルが写ってしまいました。(東側180度)



西側180度、上の画面の右端と下の画面の左端がつながります(僅かにラップさせています)。
これを大きく引伸ばして内側向きにリング状につなぎ、中心に自分が顔を突っ込んでぐるりと一渡り眺めればいいわけです。

右下に丸いボールのようなものが少し見えますか?
僕の白髪頭です。ぐるぐる手動撮影で廻しているうちに少し異常が起きてつい頭をもたげて覗きこんでしまいました〜。
なんとここにピントが来てしまっていました、髪の毛1本1本が良く写っています。
圧板忘れでフイルムの位置が不適切であったためのピンボケはどうぞご容赦ください。

それから・・・
このようなムボウなことをされる方はないと思いますがパノラマ写真は360度の場合特に曇天の撮影をお勧めします。
順光と逆光が必ず入りますから。


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