ミノルタ16のフイルム・スリッター製作と試写

                                                2004/3/6

友人からミノルタ16のフイルムを詰めて欲しいとの要望を受けましたのでお使いになる方が自由に装填出来るように
スリッターを製作しました。
パーフォレーションの要らないカメラですので16mm幅にスリットするだけです。

普通はブローニーフイルムをスリットして127サイズと16mm幅が1個ずつ出来るのですがどちらも必要では無い
場合とかも考えて、少し贅沢ですが35mmフイルムの両耳のパーフォレーションを捨てて中央だけを使うことにしました。

刃物はローリングカッターという名称だと思いますが、ボールベアリングのエッジを鋭利にして少しラップさせて
いわゆる押し切りをするものです。
以前は高価な道具でしたが、最近100円ショップで見かけましたので早速使って見ました。
捨てシロの幅を計算してL型のアングル材とシムをあてがってセットするだけです(完成品は3mmタップで固定しています)。

   
1 先ず片側裁断                           2 反対側から見たところ

 3 もう片方の裁断 


暗室作業です。

1 フイルムはあらかじめ50cmほどに長さを切っておきます。
2 右手でスリッター全体を持つようにして右手の人差し指から小指まででフイルムを白い壁に軽く寄せるように
  持って左手でまっすぐ引き、終わったら反転して残ったパーフォレーションを切り捨てます。
3 マガジンに詰めるには小さく丸めたフイルムを供給側のポケットに詰め込み、外側の一端を引き出して置きます。
  次にキャップを被せます。
4 明るいところで巻取り側のドラムにセロテープでフイルムの一端を貼り付けて1回転させます。
5 こちらもキャップをします。

 実は、そそっかしくて巻取り側のキャップを忘れて装填して撮影したのが下の写真です。
 明るいところで取り出して唖然となりましたが念のため現像して見たら何とか半数は生きていました。

 スリット作業はあっという間に完了します、引くだけなら1秒、あまりの快感にそこいらにある反古フイルムを
 手当たり次第にスリットして役に立たない16mmフイルムの山が出来ました。


 切り出したフイルムを小さく丸めてマガジンに詰めるのが多少面倒な程度です(ここまでは暗室作業ですね)
 あと、巻取り側への作業は明室での作業ですからなんと言うこともありません。


試写


1 試写 ASA400 D76 開放3.5 1/25


2試写 f:11 1/200


3 試写 f:11 1/200


4 試写 f:8 1/200

感想としては、特に3枚目の試写で下側が濃度が濃いのは装填の際にマガジンの巻取り側キャップをするのを忘れて
明室で引き出してしまい半数を感光させてしまったためです。
ASA50とか100辺りをミクロファインなどの注意深い現像で処理すればかなりな成績ではなかろうかと思います。

また、非常に短焦点ですから開放でも充分被写界深度が深く(1枚目)、低感度フイルムを使って粒状を稼ぎ
レンズは開放気味で使うのが得策かと思いました。

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