Mentor(メントール)の改造


メントールといえば戦前の木製一眼レフとして有名です、これは戦後スタジオカメラとしてリニューアルした物と思われる
比較的機能重視な工夫のされたカメラです。
残念な事にフィルムがかなり以前に廃版になった手札サイズ用です。
これを何とかシノゴ(現行)に使えないか検討しながら加工してみました。



レンズボードが上下左右にツマミ操作でスムーズに動く(あおり機構)のが特徴です。
レンズはクセナー4.5/210mm、もちろん交換出来ますが焦点距離の短い物は使えません。



左右に突き出たつまみをぐるぐる廻すと自在に首を振る
こんなところは最新式の妙な機構です。



レボルビングバックの回転する窓はこれ以上広げると千切れてしまうのです。
すでに限界まで開けてありますので広げるのは断念します。



メカニズムはいたって綺麗な物です。



横道にそれますがスローガバナーのテンション(動力源)はピアノ線を糸掛けしています。
これはチャージ完了、魚が掛かった状態ですね。



テンションで軸を引っ張りまわし風車を廻して仕事完了。
中が広いので簡単ながら面白い事をしています。



フォーカル幕が痛んででいたのでダークバックを解いたゴム引き布で張替え。
ついでにミラーが少し痛んでいましたので新しくしました。
フツーの2眼レフの4台分ぐらいの材料が要るのですよぉ、大飯喰らい。



ポラロイド証明カメラのバックを使うと国際規格シノゴバックが自在に使えます。
それと、後ろのレボルビングバックを縦横90度捻るとファインダースリガラスの窓がちゃんと
縦横視野が変ってくれる優れものなんですよ、この寫眞機。



スキャナーのフレームでシノゴ画面全部をスキャンしました。
僅かに縁取りを残しています。
下側と左右はOKですが上側に5mm幅の写らない部分が出てきますが
もともとシノゴのフォーマットは中途半端なのでこれでいいか。

あおりのテスト撮影で中央の物差しがフィルムと平行です。
人形は30度ぐらいの傾きで右手前から左手奥まで並べて、あおりをいっぱい使ってみました。
普通ですと全部ピントが合う水平な物差しの目盛りが左右でボケています
そして前後に傾いた人形にピントが合っています。
シャッター速度は1/2秒でけちな三脚でしたのでシャッター衝撃で少しぶれたようです。


これは撮影しているところを上から観察。


ブローニーフィルム6×12サイズパノラマ
盛りを過ぎて捨てられるところだったのを貰ってきてまた花を咲かせたブーゲンビリア「ブライダルピンク」


今度は縦、これもOKです。
これは昨年沖縄から一節持ち帰ったドラゴンフルーツ。
今年は花までは咲きませんでしたがいくつも成長してまさにドラゴン。


盛りを過ぎた小さな花の不如帰(ホトトギス)
少し左右あおり、花の名前がいいですね。
END
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