Amigoと言う名のレンズが付いた大名刺カメラ。

Amigoと言う名前を調べると1920年に35mmムービーカメラを作った会社と言うくだりがありましたが、さてその会社のレンズかどうかも不明です。
コンパーシャッタに付いたそのレンズの加工を見るとなかなかの物と見受けられます。
さらに調べてみると、大正から昭和のはじめにレンズとシャッターをドイツから輸入してボデーを国産で作った物が多く輩出しています。
アミゴレンズを使ったカメラ・・・

ミクニカメラと言う名前が出てきました。

栗林製作所、戦後ペトリと言う名前で1眼レフ35mmまで製作して消えて行った会社ですね。
ミクニカメラは大名刺、メイヤー、ウエルカー、アミゴ、テッサーなどのドイツ玉にプロント、イプソール、コンパーなどのドイツシャッターを付けてボデーを国産で作っていたようです。
これで、このカメラは一応国産カメラであると言うことがわかりましたが、大事な部分はまだ外国に依存していた時代を彷彿とさせます。

 
一見ドイツカメラを想像しますが国産カメラと言うべきか?
絞り羽は外れてしまって、フレームファインダーも脱落、反射ファインダーも脱落状態です。
シャッターも動きません。
幸い蛇腹はまだ生きています。
絞り羽根は脱脂して再組み立てをしたらうまく治りました。
シャッターは給油と各部の軋みを調整しているうちにご機嫌が良くなりました。


右上がカメラの本体ですが、下段左のマミヤのロールホルダ-を付けることにします。
下段右上下2個は上がガラス乾板ホルダー、下が乾板とロールフイルムの過渡期の乾板ホルダーの残骸です。
どちらも、アミゴに合いますが、今回上側のブリキのホルダーをくり抜くことにしました。


ブリキの背中を糸鋸でカットします。縁はあとでヤスリで整形します。


もう引き蓋は使いませんがこの状態でエポキシ樹脂で貼り付けます。
ここで重要なのは、一般的な透明エポキシではなく、コンクリート用などに使う灰色のエポキシを使います。
こうすることによって原因不明の光線洩れを防止します。
なお5分硬化型の灰色のエポキシでOKです。そのほうが位置決めなどもスムーズです。
前回のパテントエツイの工作では、ここに2mmのタップを4箇所付けましたが今回は図々しくエポキシだけに頼って見ます。


また、おかしな格好になりましたがこのロールホルダーはグニャーッと曲がっているのであまり人気が無く
安く入手できるのと、フイルムの平面度はかなりいいように思います。

今回フランジバックが10mmほども後退しました、そこでレンズの裏側に敷いてあったスペーサーを取り除き、レールの停止位置を
必要な距離バックさせて固定します。
これで距離スケールが使えるわけです


6フイート f:6.3 1/100 フイルム ASA100 AGFA APX100 (シュテックラー処方)


これは3フイートまで接近。条件は上と同じ。(輪郭補正付き)
最近人間距離計がかなり高精度になってきたように感じます。

夏休みですね〜たまたま少年が通り過ぎました。これはF:8 1/50だったような気がします。