バウンス用ストロボを作る
2014/11/27

先日、友人のプロカメラマンさんと肥前狛犬を撮影に行った時の驚き、
多久市の歴史資料館に特別展示で63体がガラスケースの中に鎮座していたのですが
それを白紙を敷いた撮影位置に運んできて強烈なストロボを天井にバウンスさせて撮影されているのです。

なるほど、これなら影のない被写体がすべての雑念を取り払って浮かび上がってくるのだ!
それにしても強烈なストロボだなぁ・・・とよだれを垂らして拝見いたしました。

あれはいいなぁ、欲しいなぁ,オイラは欲張りだなぁ・・・
では手元にあるもので何とか作って見れないか?
電源は内臓にして1時間以上は連続点灯できることにしよう。
AC電源も使えるようにしよう。
なるべく格好良くしよう。




我家に存在する最大の旧式ストロボはNationalのPE-563という大時代なものがあるだけ。
コンデンサーなどは旧式だから大きくて仕方がないがこれを利用して改造できないか。

オイラの計画にカネは出さないという金科玉条があるので材料は有るもので済ませよう。
まず、あのスピグラとセットにすると格好のいいごつい作りは今の時代にそぐわない。

ムカシ電気屋をやっていた時の試作用ケースを使おう。


グリップの中には電解コンデンサーが2個入っていますがこれはエネルギー源ですから捨てられない。
アルミの頑丈なパイプはまた何かに使います。

Ni-MH単3型電池をデジカメに使っていたのでこれを10個使ってバッテリー動作にする。
ムカシ作ったDC-DCコンバーター12V:500Vの物があったのでこれを改善して使おう。
今どきの華奢なデジカメなどはストロボ同期接点の耐圧が5V位とか聞いたので
昔の30Vなどというトリガー電圧でカメラを壊さないように、トリガーは5V用に改造しよう。

もともとのNational PE-563に敬意を表してランプ周りのカバーのデザインは残そう。




200mm×190mm×55mmのプラケースにこの通り辛うじて収容できました。

DC-DCコンバーターは回路にかなり改善をしたので効率が改善して安定し充電速度も高速化しました。
そしてNi-MH電池は最終的には10個でコト足りました、上の写真では2段なので12個です。
最後にトリガー回路を5V以内に降圧させる回路を挿入したのすが小さいし、再撮影はしていません。



真正面から見るとこうなります。
ストロボの裏面にあったパネルは切り詰めて正面に並びました。




奥行きを見るとこういう感じです。
ランプ周りは良いデザインだなぁ。




完成重量は1.65kg
電池内臓ですからまぁまぁだと自画自賛、横のプラグを挿しかえれば外部電源でAC100Vなどが使える仕掛け。


プロの御愛用機器はは1.5m程の高さから白い天井にバウンスさせてASA200でf16でシャッタが切れるとのことでした。
僕の製作機は当然暗いですがどこまで近づけるか。
まだスタンド取り付け金具などありません(まだスタンドそのものが無い)
そこで被写体の脇に置いて我が家の天井に反射(白い石膏ボード、発光面から天井まで1、7mの距離があります)




御見苦しいですがこうして撮影します。
ストロボも同時に写し込んでいます。




ASA200−1/125 絞り f8 明るすぎますね。




絞りだけ変えていきます。 f11 (ストロボの発光も脇から見えています)




f13
撮影している僕の後ろは暗い窓なので正面に光が廻ってきません。




f16




最後にストロボを手持ちで80pほど持ち上げて真上ではなく少し撮影しているカメラの方に向けてみました。
f13です、これで手前側に光が廻ってきました。

ところで白いバックシートは肥前狛犬を撮影するときに使われたケント紙です。
東京まで持ち帰るのは大変なようで僕にご下賜願いました。

電源が無線ですからトリガーもワイヤレスで行きたいなぁ。
次の宿題にします。





なお最近の1眼レフデジカメはシンクロターミナルがありません。
仕方なくアクセサリーシューからトリガーを取り出す細工をしました。
左後方にシンクロターミナルを出しました。

出費はNi-MHの本体側接続ジャック1個120円だけ!
あとは全て手持ちのジャンクで完成となりました。

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