電子レンジのトランスでスポット溶接機を作る
2016/05/17


電子レンジが廃物となりましたので早速腑分けしました。
マグネトロン、一応真空管ですから机の前の飾り物になります。
マイクロスイッチやタイマーなどの小物パーツは保存します。
電源トランスは2000v程の高圧トランスですがそのままでは使い道が見つかりません。
Webを覗いてみるとやっていますね、2次コイルを巻き替えてスポット溶接機を作る記事が!
私も早速それを見習ってみます。
仕事が現役の頃でしたら出来上がった溶接機は出番が多かったでしょうが老人クラフターには使い道は少ないか?

まずは作ることに専念します。




電子レンジの部品




ダイヤモンドカッターで高圧コイルを切断して引き抜きます。
リーケージトランスのコアも捨て去ります。




なんでも身の回りにあるもので極力お金を使わないのが私の楽しみ。
手元にあった2φの銅線を13本より合わせた40Sqの銅線を捲こうと思いましたが硬すぎてギブアップ。
そこで13本全部ばらして一本ずつ通して2回転捲き上げました。
裸銅線なので絶縁紙を打込んで確実に絶縁します。




通電時間はハンドレバーを押し下げて被溶接体を固定し、さらに圧がかかったらマイクロスイッチがONして
555のタイマー回路を起動し、左上のサムロータリースイッチ式抵抗アッテネーターで1〜10段階まで時間調整をします。

手持ちの巨大なリレーを駆動するのでリレー回路は2段仕掛けという大げさなものとなりました。
予測した通り?通電時の大電流接点のノイズ等で時々誤動作しますので半導体SWを早速手配しました。




ベース側電極は手元に転がっていた2.3mmの銅板を使っています。
上側の電極はトランスから上に引き上げアームの軸部で45mm角の銅板面積でスプリング押し付けしています。
スプリングは自転車のスタンドの引きスプリングを焼いて引っ張り、押しスプリングに改造したものです。

上のレバーは旋回しますが銅線はヒンジのところで面接触させスムーズに旋回させています。
本来なら細い銅線を一つにまとめた柔軟性のあるケーブルがあればすべて解決する場面ですがあるもので済ませるのが道楽の極み。
接触する銅棒は通販で購入した8mmφで先端を尖らせています。

溶接作業は立体的な構造なども出てくるはずですから上と下から棒で接触させたりする場合もあると思い
ネジで固定しているのでいろんな形状の圧着部を作れます。
ハンドルの軸棒は木製で古い椅子の木材をそのまま流用しました。
上がアルミのレバーで独立して動きます。
一旦、供試体を挟んで更に力を入れてアルミ部が下がると中に仕組んだマイクロスイッチが
555タイマー回路の始動指令となって一定時間通電しますので溶接は安定した仕上がりになるでしょう。




壊れたピンセットをくっつけましたが裏表を間違えました、もう取れません。
その他のものもトランスと溶接テーブルの間に置いています。
電源リレーは画面奥の大きなリレーではノイズで誤動作するので半導体リレーに置き換えてすっきりしました。
大電流が流れるのでヒートシンクが必要になりましたが誤動作は無くなりました。



このステンレス板の幅は30mmです。
適当に2か所溶接しましたがタイマー制御なので安定しているようです。




半導体リレーの制御回路とタイミングロータリースイッチ
最大を5秒にして10段階変えられます、今の設定は「7」ですから3.5秒です。
最短は0.5秒です。

これから溶接棒を上下から挟む構造にしたりとか多少の追加工作は必要でしょう。


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