双眼鏡・顕微鏡を作る
2013/11/3
不摂生な生活をしている割にはよく生きているものですが目の衰えは凄まじいものがあります。
もともと50歳前後から中心性網膜絡膜症などを起こしていたし、以前から小さな作業があったので双眼顕微鏡は30年ほど以前から愛用していました。
その双眼実体顕微鏡はあるじより早く耐用年数を超えてしまってガタとカビだらけ。
ところで展覧会などで絵や彫刻、文書などを見るのも苦痛になってきたので双眼鏡で見たらどうだろうと考えました。
双眼鏡といえば最短焦点距離は2〜3mが通り相場ですがなるべく近くもj観察したい。
ところがカタログを調べていますと最短1m、そしてついに最短焦点距離50pというのを発見しました。
思い切って購入したのですがこのシリーズは6,5倍と8,5倍の二通りあります。
迷わず低倍率の6.5を選定しましたので視野が広い、明るい、ブレにくい。
さて、50pといえば自分の腕を伸ばした掌を観察できるのですね。
そうなると欲が出てきてもう少し近寄れれば双眼顕微鏡になるのではないか?
家のクローゼットの棚を作った時の残材がありました、厚さは32mmで文句なし。
顕微鏡をのぞきながらプリント基板のはんだ付けをやるのが一番の目的なのですがこれまでのはテーブルが金属製でしかも狭い。
今度はA4サイズぐらいの基板でも楽々作業ができるように大きなテーブルにしたい、木製だから回路ショートの心配もない。
双眼鏡の前方に100円ショップの2倍の虫眼鏡をあてがうと丁度いい塩梅の倍率になります。
これまで使っていた顕微鏡は接眼レンズを2組用意しておけば10・20・40と倍率は変更できましたが今回は9倍から13倍までのズーム式になります。
双眼鏡・顕微鏡にするとこれまでのようにメガネをはずさなくてもハイアイポイントで充分目を離して見えることが最大の利点です。
それと対物レンズと供試体の間隔も18cmもあるので工作用のはんだごてやピンセットが自由に動き回れるのです。
本当は2倍の対物レンズはちゃんと2個、光軸合わせをした配置にするべきなのですが1個のレンズを平面に置き左右から覗いてもまぁ使えないことはないです。
作図も何もなしでぶっつけ本番でありあわせのものを使って構成しました。
スライドガイドは以前「Monotaro」で仕入れて使いものにならなかったガイドレールにビニールクロスを張り付けて摩擦を出したもの。
ラックとピニオンはこれまた数十年前から出番がなかったモジュール0.5のラックと歯数14のピニオンです。
摘まみだけはDIY店で1個120円もする「ノブスターM6用」というのを2個奢りました、これは掴んで回すところだから意外と大切です。
台座も柱も棚板の残材を使って加工します、下からの照明は100円ショップのLED9個、Li-2025×2と後ろの押釦スイッチは利用します。
上側からの照明はとりあえずLED1個のクリップライトを対物レンズの枠にクリップしています(これも105円)
新旧交代式 Vixenの双眼顕微鏡さんお疲れ様でした。
供試体抑えはこれまで活躍したVixenのものに絶縁の赤いヒシチューブ被せて流用させていただきます。
いきなり底ですがまだゴム足がついていません。
L字型の黄色いのはマスキングテープでミゾを隠していますがLED用の抵抗線とか電池-2025などが隠されています。
19o角アルミシャフトの上側が双眼鏡を止める1/4インチネジ。
2倍のガラスルーペは水研ぎグラインダーで長方形にしましたが周りのホルダーは工事現場で拾った大きな塩ビ管の一部を切り取って板状にし作りました。
こちらから見るとラックとピニオンがよく見えます。
PENTAXのPapilio 双眼鏡の性能だけで言えば少し・・・ですがコンパクトでしかも50pという至近距離までの観察ができるのは素晴らしい。
昆虫や草花の観察から気楽なバードウオッチングなど欠かせない観光の供にもなりそうです。
下からの照明は軸の脇右側の押釦で点滅します。
上からの照明はとりあえずLED1個だけの簡単なもの、テーブルが広くて硬質な感じがしないのが気に入りました。
ハンドルで一番下までおろしたところでテーブル平面上のものが13倍に拡大されます。
一番上まで引き上げて、今度は双眼鏡側でピント合わせをすると無限大側で倍率9倍ぐらいに下がります。
このようにして倍率ズームが可能です。
小さな基盤を供試しています。
追記:この「双眼鏡・顕微鏡」の記念すべき初仕事はなんと自分の足の裏に刺さった棘を見事に無痛で抜いたことでした。
目の位置と焦点面の位置関係がかなりあるので妙な格好ではありましたが足の裏をちゃんと自分で眺められました、
その作業中の姿は・・・ご想像ください・(^_-)-☆
END
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