RF45の製作 (POLAROID−120)                                   
 2003/9/20記入開始

最近、古いポラロイドカメラの改造をしてシノゴで使うのがはやっています。
私もかなり以前に一度製作をしましたが思うような性能を出せませんでした。
最近、仲間内で成功して大流行になって居るようですのでまたもや制作意欲を掻き立てられました。

ポラロイド120ですが、レンズはヤシノンf:4.7 127mm、シャッターはセイコーシャーSLV

先ずは左側が外観がおなじ、ポラロイド800、これはロールフイルムが生産されていないので
現行の600タイプが使えるように改造した物で、サイズの比較のために並べました。
右は今回改造してシノゴのレンジファインダーカメラに変身中の物です。
上下とも切り捨ててかなり小さくなっています(すでに加工中の姿です)。


先ずは不要なものを取り外します。
左上が裏蓋側、下が本体側です。
右にあるのはポラロイド独特の現像プロセス用の部分で今回は不要となるものです、かなりな重量が軽減されます。


腑分け、解体中ですがアルミ用の丸鋸で一気に切断しています。
一刀両断ならぬマルノコ両断の豪快さ、しくじったら一巻の終わりです。
切断部に鉄などの硬い物が埋め込まれていないか?
ほとんど固定不能ですので振動でカメラが左右に動かないように細心の注意が必要です。

簡単そうで、一瞬に終わる仕事ですが年期のいる仕事ではあります


左右を切り捨てたのでこんな形になります。


両脇を木材で形成しました。
ファインダーもViewの方は思い切って捨ててしまいました。


前から見るとこんな感じですね。


下はオリジナルのポラロイド(すこし改造)、上はフライス盤で切り込みを入れているようすです。
この後、左側のヒンジの付近4cmほどを縦に切り捨てます。


シノゴの両面撮り枠を装着するための加工中で、ほとんどホームセンターで販売している
アルミニュームのサッシです。


9月21日
本日は昼間作業が出来なかったので、バックの部分の加工のみを工作しました。

 
Lアングルに、分解したポラロイドのどこかに使ってあったリーフスプリングを利用して
ホルダーのプッシュ機構を工作しました。
ここはホルダーが通過しますので引っかからないようにエポキシ樹脂でモールドして
半硬化の時点でナイフで整形します。


右側からホルダーが半分挿入されていますが中央上部の黒い半月状の物が圧力スプリングです。
ホルダーは中をくりぬいて摺りガラスをいれた物で、テスト用のピントグラスの役目をします。


9月23日
昨夜ファインダー周りの工作をしました。
Viewファインダーはここに付きます。
視野率も95%ぐらいかなと思います。

シャッターボタンも付きました。すこし前傾させていますがこれは特に意味はありません、
わたしはこのほうが好きです。
レンズカバーも百害あって一利しかないので取り外しました。
とりあえず形だけの仕上がりではあります。


9月24日

本日ファインダー周りの工作です。

正面から見るとこんな感じになります。
2m以上ではパララックスはほとんど感じません。
1mとなるとかなり大きいですね。それでもポラロイドオリジナルのファインダーがすごく右に寄っていたのと
比較すると、慣れればわざわざパララックス補正をしなくてもいい程度ではないかと思います。


後方から見るとこんな感じです、
フイルムバックが20mmほど後ろに突き出したので丁度いい感じになったように思います。
アクセサリーシューはオリジナルのままだとがたが大きいようですので別の方法を考えようかと思います。
つまり、現在は前から後ろに挿入しますが普通のストロボなどを見ると殆ど後ろから前進させて挿入して
固定するのが多いようですね。


9月25日
レンジファインダーの調整をしましたので早速1枚試写して見ました。


鼻筋にRFで調整、1,5mで設定していますので鼻筋に合う筈です。
絞りf:5,6 1/8 左と上側でケラレています(どうしよう?)


部分拡大です。



おまけです、10年ほど以前に作ったやつの写真が出てきました。
上下きり詰めすぎていますね、ファインダーはライツのビドムを別付けしています。35mmレンジを使ったのでしょう。
このときは、ケラレが出てレンズのせいかと思っていましたが間違いだったようです。


9月29日

わたしより先にレンジファインダー45を世に広めた先輩の作品で、すこしトラブルが出たとのことで
私の手元に転がり込んで来ました。
ははあ、富士のバックはこんな構造か、大変参考になりました。
この構造と、僕の両面ホルダー専用とではフランジバックが当然違うようで、お預かりした物は
多分僕のものより3〜5mmバックが大きく、そのためにイメージサークル面で安全性が高いようです。

さて、内面反射対策と、あと1,2点改善したいところが見つかり(役に立つかどうかは不明ですが)
加工をさせていただきました。(この手のホルダーを持っていないのであくまでも推測で考えています)

僕のように左右切り詰めると軽量化は確実に出来ますが、体躯の大きい方は本体はそのままの方が
グリップ感がいいかなと思い、外観はそのままにしました。
其処で横位置に構えた時に右手で距離調整をしますがレリーズがしにくいので、
僕の作品のようにボデーレリーズをすることにしました。
 

先ずは、Viewファインダーをぶった切ってしまいました、ここにレリーズをおきます。
ストラップに左手を差し込んで人差し指で操作します。
ここにあったファインダーはレンズ面からかなり離れているためかなりなパララックスが発生。
これを補正するために近距離ではかなり視野率が下がる欠点のあるファインダーです。
そこで、私の分はレンジファインダーの光路の隙間を使うことでパララックスをかなり少なく出来ました。

しかし、預かり品はバックの保持金具があるため、ファインダーを其処まで下げると覗けなくなります。
そこで、スピグラに付いていたファインダーの部品を流用、対物レンズと接眼レンズはポラロイドに
付いていたものを削って使うことにしました。
極力レンズの軸に近づけるためにレンジファインダーの光路ぎりぎりにまでめり込ませています。

パララックス自在補正も考えましたが意外と扱いにくいのと加工が面倒(材料がベークライトです)
と云ったことで、2mの時に視野を確保することで妥協することにしました。
つまり無限大を写す時には実際にはもう少し上の方まで写る。
2m以下になると頭がケラレる、左もすこしケラレる、と。云ったことになりますが
ただ視野率は90%は確保できました。


9月30日

お預かりの機体はレンズフードも付くだろうかとのことでありましたので検討しました。
金属部分の厚みを減らせば何とかなりそうですので、無用のレンズキャップを捨てて
市販の49mmのゴムフードを加工しました。
先ずはゴムとリングを外してリングの前後を切り取り金属部分の厚みを切り詰めます。
さらに内径のネジの部分を46.5mmほどにまで旋盤で削ります(ねじ山は壊れます)。
カメラに脱着できるようになったら・・・本体側にネジなどは切れませんので・・・接着しかないですね。

フードを付けたまま折りたたむことが可能です。
フード工作はうまく行ったのでぼくのも加工しよう。


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