RembrandtV
2014 6 20
 

Rembrandtというカメラの命名の由来は私のホームページの最初の頃の手作りカメラに記載しています。
RembrandtUを作ってからはや11年以上も経過しておりました。

http://mutohide.net/handmaid/remburandt-original.htm

自作カメラ作りもデジタルカメラに時を譲る気配で何となく制作意欲がそがれつつあったのと
目の老化が進行し車の運転も怪しくなってきたので捗りませんした。

ところが思い切って水晶体交換と片方の網膜前幕削除と
硝子体交換という大手術が可能となり
ついに若いころと変わらぬほどの視力を回復したのです。


そうなると快気祝いというべきか何かを工作したい。
しかし最初から物を作るとなると結構大変なので手を抜いて古いのをリメイクしてみようか。

そこで目に止まったのが2台ある”RittreckUA”
1台はしっかりしていますがもう一つは壊れていてボロボロでしたのでこれを直そう。
そしてレザーを貼るのも芸が無いし古典風にマホガニーで外装を作ろう。
ただ、そのままだと単なる着せ替え人形という事になるのでいやだ。
この際、普段使わないストロボ回路などは削除して軽量化を図ろう。



左側がリメイクした新作でRembrandtVと命名しました。
Rittreckの原型となったRembrandtの製作者の一人で、
同郷の久永さん本人からRembrandtUの命名の許しは得ています(10年以上以前)。
残念ながら久永さんは亡くなられたのでRembrandtVの許可はあの世からして頂けるでしょう。
Rittreckオリジナル重量
2445grから軽量化を図って2120grで完成(テッサー搭載) 
約325grの軽量化に成功しました。



     
シャッターダイヤル周辺のベゼルはRittreckUAの証しを残しました。
側壁のアクセサリーシューや三脚座、フラッシュターミナルなどは軽量化の為に削除しています。




使いにくかったRittreck、撮影フレーム交換式の性能(×4,5・6・7・9)は格落ちして6×7サイズ専用にしました。
残念ながらマガジン交換はできません。

その代り前面のシャッターと連動して2重撮影防止の巻き上げ許可式としレリーズの前後がカウンター窓で読めます。




製作中の左側面。
赤い塗装のかかったパーツが新しくシャッター連動でフイルム室に情報を伝達する機構を組み込んだところです。


  
レンズボード部の蛇腹も傷んだので製作しました。シャッターリボンも傷んでいて切れたので交換しました。




リボン材はなかなか適当なものが無く自作しました。
下のブルーの既製品が最適でしたが強度不足で採用不可。
暗室遮光幕の切れ端の縦目を利用しましたがここは遮光の必要はないところです。
裁断するときに布が逃げて歪まないように両面テープで画用紙と張り合わせて画用紙ごと裁断します。



 レンズはいまTessar 1:4.5 12cm



シャッターリボン修理前の試写





シャッターリボン交換後のテスト。
残念ながら幕速度の不調のようで上下にスダレ状の明暗が出てしまいました。



これも上部が白っぽく飛んでいます、幕速不良でしょう。





撮影終了後でフィルムは残っていないのですが幸運を信じて目の前に来た
耕運機を1枚。
残り物に福アリでフィルムの端が残っていてスクエアサイズで写ってくれました。
右が切れましたがラッキーです。

最後に・・・私にマホガニー材を提供してくださったインドネシア在住のサムスルさんにいつもながら感謝しています。

なおシャッター修理後の試写はKONIKA MINOLTA PROFESSYONAL 160で 8年前に期限切れのネガカラーを自家現像しています。

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