Mini Konica

2011/05/28


プラスチックジャンクカメラを沢山入手した中のKONICA C35 EFJ AUTODATE ですが
固定焦点なのにピント位置がウンと手前に設定してあって8m位から先はピンボケ状態、
修正しようにも後玉はプラスチックベースにモールドしてあるので∞側に移動できない代物でした。
シャッターも単速、かろうじてフィルム感度設定で絞りが数段切り替わるだけ、。
そのくせオートデート機能とストロボがしっかりと付いているいびつなカメラですが見た目が凄く可愛い。

LENS: HEXANON  F4  36mm
シャッター: 1/125の単速
焦点調節: 固定焦点
ファインダー: ブライトフレーム式
フィルム送り: レバー巻き上げ、底部クランク巻き戻し
ポップアップストロボ付き
フィルム感度設定: ISO 100. 200. 400のみ
電池: 単三電池2ケ
SIZE: :115×70×50(単位mm)

これをベースに何か考えようと思ってジャンク箱をかき回したらHEXANON40mm1:2.8の前玉と
その後玉らしきバラバラのレンズがでてきました。
このレンズ、コニカの何に付いていたのでしょうかねぇ?35とか28mmぐらいだともっと嬉しいですが・・・

シャッターは旧コンパーのゼロ番で良いのですが後玉を完全にねじ込むと何故か絞り羽根とレンズがぶつかる仕組みなので
後玉は少し緩めた位置で接着剤で固定するという光学性能無視の設定になりました。




ところで今度はヘリコイドを探さなくってはなりませんがこれはフジの濃縮現像液か何かが入っていた
プラスチックボトルと栓を使ってみます。

ブルーグリーンのものがキャップです(裾の方は切り捨てています)。
ボトルは2個あったので左のボトルを瓶のスロープの所で切断して雄ネジ部分の付け根側を使います。
シャッターのフランジ側のネジは紛失しているのでボトルの栓の穴を窮屈に加工してプラスチックの弾性を利用して
セルフタップ的な事で締め込んでいますがヘリコイドとの対応する固定位置は力技で設定できます。




左はレンズマウントとボトルヘリコイド部分、これにレンズとシャッター組をねじ込んで固定!。
マウントは真鍮で3mmほど奥にめり込ませてフランジバックを調整しています。
ボトルの首とキャップは光線を通すので内側外側両面に黒の艶消し塗料を塗っています。




話は変わりますがバルナックライカのA型にはスローシャッターがありませんでした。
そこでスローシャッター要求に応じて作ったのがこの「コンパーライカ」と称されるライツの失敗作。
直進ではないヘリコイド操作でシャッターが回るので操作し難いという事で大不評。
ごく僅かしか製作されなかった欠陥商品、後世に大珍品として恐ろしい高値がつく事になったのだそうです。




これが手術前のEFJ、素晴らしいデザインですがカメラとしてのこの個体は落第生。




不細工になりましたが出来あがった「Mini Konika」
この写真ではヘリコイドは無限大位置です、シャッターレバーは真上にあります。
あ!単三2個の電池室は使わないので切り詰めました、巾が99mmに収まりました。




これは焦点距離2mの位置ですから1mのときにはシャッター位置は反時計方向にあと45度位旋回します。
で、近距離時にはカメラを上下ひっくり返して構えると程良い操作感が得られます。




Kodakシグネットと並べて記念撮影。
重量はちょうどシグネットの1/2、寸法は少しだけ小さい。




ジャンクで同時に入手したFUJICAと、生まれ変わった「Mini Konica」を比較しましょう。
このフジカの赤が気に入ったので前側を真っ赤にして後側は黒のままの赤と黒のツートーンです。



完成重量255gr(シグネットの1/2の軽量です)
レンズHEXANON40mm f2.8〜f16
シャッターT.B.1〜1/300
ヘリコイド範囲1m〜無限大。
オートデート機能なし。
フィルムカウンターは裏蓋開閉時オートリセット
シャッターと非連動に付き多重撮影、空送り任意。
サイズ(突起物を除く) 99×71×63mm


試写
強風の雨天でしたので室内でテストしました。


1m 絞りは2.8〜3.5(まだ不正確です)PRESTO D76ウナギのたれ



2m



無限大 電柱の中心が白っぽくて両脇が黒いのは正面から吹き付ける風雨の方向が終日安定していたので
こちら側は濡れていないのです。この時も吹き付ける雨の中、窓をサッと一瞬開けて撮りました。
1/100 f:8〜11位(不正確)

END

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