バイテン・ピンホールカメラ製作・2号機・2焦点式


先に6枚連写のバイテンカメラを構想し製作しましたが連写装置に問題が残ったのと
折りたたみ機構の耐久性に問題が生じ、先ずは確実な既成のバイテンホルダーを使用する2焦点式を製作いたしました。

ライカ版で云うところのf:14mm相当とf:30mm相当の広角2焦点を選べます。
極力軽量化を求め、操作というか組立も簡略化を計っているつもりです。
完成重量は丁度1Kg(本体)となりましたが2枚撮りのホルダーがなんと750grもあります。


完成して出かけるところ。
H=270mm、W=318mm、D=60mm、重量は1Kg(2枚撮りホルダーを入れると1,75kg)
写す面積比はライカ版の55倍ぐらい大きいですから単位面積重量で行けば20gr弱の35mmカメラと言うことになります。
(ホルダーのお話はさておいてと言うことですから笑い話として聞き流してください)



肩で吊る方式で手提げハンドルはつけていません。



これはレンズ(ピンホール)を100mmに組立セットした状態。
蛇腹は黒いケント紙とコーナーは羊吟で製作。
開いた蓋の内側とレンズボードの4隅に仕掛けがあり、
強力な永久磁石でパチリと固定されます。
超広角・14mm相当の画角になります。


こんどは焦点距離210mm
広角・30mm相当の画角になります。
どちらの焦点のときも上下の扉を開いてレンズボードを静かに引っ張るだけです。
永久磁石で自然と位置が決まります。


100mmと210mmのときの上下フレームはスライドヒンジで位置決めされます。
ここが作図と実際の加工とで誤差が生じ100mmと200mmに倍数で割れなかった・・・残念。
左内側に折りたたんだ扉もマグネットで吸着されて収まっています。



汚いですが左右(写す姿勢では上下)のヒンジ機構



マホガニー製のありがたい携帯厨子のようにも見えます。
いつもながら貴重なマホガニー材を御寄贈賜りますサムスル様のご多幸を祈って居ります。
経筒ならぬメダカの餌の筒の上に鎌倉の大仏様。



100mm



210mm(全く同じ位置からの撮影)


2枚とも試写したフィルムはかなり以前から装填されていたTMYで梅雨の湿度でカビが生えてしまいました。
キティちゃんのお顔の周りの汚れなどがそのカビのワルサです。

END
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