６７-６８サイズ＿レボルビング可能な２眼レフを作る
知り合いの方が２眼レフを自作しようと準備されていたレンズのペアーを３組も頂きました。
夫々100mm、105ｍｍ、135ｍｍなのですが目を惹くのは100ｍｍのKODAK ANASTIGMAT ANGENIEUX です。
一番右側ですが３枚玉ではあるし興味が湧きますね。
普通の2眼レフを作るのでは陳腐ですから69サイズぐらいにしてみたいのですが
2眼レフの場合縦横の位置が決まってくるのでスクエアーフォーマットになるのが定石です。
そこで67とか68ならばマミヤRBなどのレボルビング機能を借用できそうで、早速ジャンクのボデーを持ち出します。
レボルビングできて67と68の入れ替えはマガジンの交換で対応することにします。
レンズ交換は断念してアンジェニュー専用とします。
なるべく接近して撮影したいのでパララックス補正を行ってみます。
パララックス補正は寸法に余裕がないのでピントグラス移動式をあきらめ警告マーク式とします。
シャッターはKODAKで少々チャチな気もしますが標準の００番との互換性もありませんのでそのまま手入れして使います。
ジャンクなRB67のボデーをドナーにしますがラック送り機構とボデーのダイキャスト部だけを使います。
余計なものは取り去って上部のピントグラス側の一部分だけをフライス盤で切り取ってここはまた後ほど使用いたします。
上手く切り取ったピントグラス部、後で使います。
途中経過を省略しますが２階建てにしてピントグラス受けの位置決めを決定したら
デブコンの金属充填樹脂で硬化し数箇所にタップを貫通させ捨てネジを立て込んで
頭を擦り落としますから非常に強固な連結が完了します。
これは樹脂を充填して接着中、ミラー受けはマホガニー材です。
レンズが１００mmでそのまま組み込むとフランジバックが５ｍｍ以上長すぎます。
そこで２ｍｍ厚のレンズボードもシャッター周りを１mm沈下させます。
さらに後方のレボルビングユニットと噛み合う部分を複雑な形のまま前方に２mm沈めましたが大仕事でした。
ラックピニオンの長さも２mmほど短縮します（ラックが余裕を持って2mm後退できる）。
蛇腹は長大に伸縮する構造ですが必要ないので４段ほど折りを減らします。
底の３脚アダプター部は75Grもあります
肉抜きして35Grnにダイエット成功。
ファインダーのパララックス補正機構∞側 最短距離側 レンズボードラックと連動します。
ファインダーを覗くと近距離側で上から降りてくるグリーンのマスクがパララックス警告ですが
横画面のときの警告の印象が弱いのでオレンジマスクでも追加しようかと思案中です。
バックのレボルビング、これは縦画面時。
ぐるっと旋回して。
横画面時の位置。
68撮影の時には電動ホルダーを装着します（シャッター連動はしません）。
完成、比較のためにマミヤＣ３に80ｍｍレンズを付けた物と並べます。
実はこの2台、重量がまったく同じ1.8ｋｇ、ふざけてヤジロベーをしてみました。
ラージフォーマットでレボルビング可能の機構を搭載しているのでレンズ交換は不可能にしても
軽量化は十分に成功していると判断しています。
同じ重量で外側寸法が違うので錯覚でマミヤC3のほうが重たく感じます。
右側面
斜に並べて
如何でしょう。
シャッターのチャージレバーもビューレンズと干渉しますので10ｍｍほどツマミを伸ばしました。
普通の2眼レフはパララックスの関係でか１ｍぐらいが最短距離とするのが多いようですが
パララックス補正が効きますので最短80ｃｍまで撮影範囲を伸ばしています。
最短距離付近の20ｃｍは強烈なパララックスが発生するもので既製の2眼レフの泣き所ですが何とかクリヤーしました。
それとビューレンズのほうにも絞りがありますのでピントグラスで絞りの効果を見ることが出来ます。
試写
2005年に期限が切れているＫＯＤＡＫのＥｋｔａｃｈｒｏｍｅ200
常温保存で感度の低下と退色は甚だしいのですがまずは光線漏れの試験などには使えます。
ポジカラー現像は大変ですが自家現像しますのでテスト用として使用いたします。
色の出具合はかなり悪いので退色補正などありとあらゆる手を尽くしています。
ですから色調に関してのご判断はご勘弁願います。
ASA200ですがASA 150ぐらいとみなして露光設定しました。
近くの猪野皇大神宮の参道をよぎる猪野川
人が寄り付かない川脇の暗い岩肌に狛犬さんを発見。 シャッター1/10 レンズ開放ｆ：4.5
阿さんは少し明るいところなので、開放 1/25
ご覧の通りこれは縦画面です。
END
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67-68ｔｌｒ
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