長崎 山王神社
山王日吉神社(浦上皇大神宮)
鎮座地/長崎市坂本2丁目6番56号 


狛犬のおかげで65年ぶりに兄に逢えた気がする・・・


2009年10月4日


爆風で半分だけ残った鳥居(爆心地から約800m)。


     
境内の2本の大楠(右のパネル写真は被爆した時)。
下の石柱は町内の慰霊塔と千羽鶴。


             
蘇った楠と境内入口の狛犬


       
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拝殿脇の狛犬


  
社殿脇の狛犬
右の阿の後方の祠には狐の阿吽。


  
「第一工場 乙番 工手一同」
これは三菱製鋼浦上工場の工手の人たちの奉納(大正拾一年銘)です。

兄は勤労動員として浦上工場に送られて働いていましたのでその先輩たちです。
もちろん働いていたのは第何工場だか、甲番だか知りませんが兄の先輩というか本物の工手たち。

64年を経てやっと、
ここで兄が生きていた、骨も拾われずに若い命を散らしていった。
私はいま、同じここにいるという実感が湧きました。
ついに行方不明だった兄に出会ったような気がします。



ガラス張りの写真なのでバックが写り込んでいます。

友人のホームページの「狛犬のキモチ」という企画に賛同して
あちらこちらと手の届く範囲で狛犬探しをしておりましたが
この山王神社に導かれて来るとは夢想だにしませんでした。
狛犬たちの頭を愛おしく撫でまわしたのはいうまでもありません。

これで偶に夢の中でも見た私の記憶、
脱走して熊本へ帰ってきて
父に連れられて寂しげに振り返って別れた兄の最後の姿にやっと供養が出来たような気がします。
また兄を捜しに行っては虚しく帰ってきた父の遺影に報告しました。

私の小学6年(昭和25年)の修学旅行
汽車の中から見た三菱製鋼の崩れ落ちた鉄骨に始まる
長崎への捜し物の旅もやっと終焉に辿り着きました。

狛犬のキモチ

END

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