Retina Ia USA Ektor f:3.5 50mm付き



レチナIaは距離目測式でシンクロコンパーシャッターを搭載したジャバラ折りたたみ式の小型カメラです。
所謂、スプリングカメラの形態ですが前蓋を開くとポンと飛び出すスプリング式ではなく、
ボタンを押すと蓋が少し開き、人の手で引っ張り出して定位置に固定してやる構造です。

スプリング式は蓋を開くとポンと元気良く撮影状態に立ち上がりえらく親切なカメラなのですが実は問題がありますね。
この方式はツァイスなどが良く採用した方式です。しかしフォクトレンダーなどは高級機には
一工夫をして、いきなりではなくスルスルと開いたり、フイルム室の内圧が急激に変わってフィルムの平面性が損なわれないように
空気の通路をこしらえたり苦労しています、つまりフィルムの平面性を損なう欠陥もありました。
先輩たちから「スプリングカメラは手を添えてそっと・・・ガチャンと開いてはいけない」と教えてもらったものです。

そういえばZEISS IKONのKONTESSAは後期の製品になりますので、引っ張り出して固定する方式ですね。
永年の方式に頬かぶりしてこっそりと「マイッター」という奴でしょうかね。

さて、レチナはドイツコダックで沢山のシリーズが作られましたが
主にレンズはシュナイダー、ローデンストック、アンジェニュー、エクターなどが採用されています。
たとえばフランスで販売する分の一部にアンジェニュー、アメリカで販売するものの一部にエクターといったバリエーションを採用したのでしょう。
もしかすると関税の関係があったのかもしれませんね。つまり、レンズ抜きで部品として輸出入したとか・・・

好事家の間ではそういった少ないものに対する興味からもてはやされているようです。

そのエクターのついたレチナIaを少し早めの花見に持ち出してみましたが
撮影後裏蓋のヒンジあたりからの光線漏れを発見、半数が影響を受けていましたが難を逃れたものだけをUPします。


エクター付き・シンクロコンパーの後期型Ta



1 太宰府政庁跡ですが今は礎石が残るばかりです。


2 後ろに見えるのが礎石です。


3 桜の木にぶら下がるバカ


4 太宰府天満宮の神殿前の池の鯉


5 政庁跡周辺で演芸会。


6 猿廻しの芸人さんも2組見かけました、近寄りすぎたので助手の奥さんから注意されちゃった。ゴメンナサイ。


7 猿廻しに見入る子

END

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