コンテッサの修理完成試写
                                                      2004/01/19

お知合いの方から修理を頼まれたコンテッサ、オプトンテッサーf:2.8 4.5cmがついたコンパクトでずしりと重たい貫禄のあるカメラです。
実は私も長い事所有していますがあまり使った記憶はありません。
ドレーカイル式の距離計と単独露出計がついています。

使うとなると少し問題なのが巻上巻戻しダイアルは底部にありますし、コンパクトさを追求するあまりこのダイアルの厚みは5mm無いような薄いものです。

内部を観察すると横幅を狭くするためにフイルムのパーフォレーションを引っ掛ける7枚の歯車が省略されており、
その代わりに撮影画面の下あたりに4枚歯車を2個、互いに位相をずらして配置しています。
つまり歯数が少ないので歯と言うか爪が完全に引っ込んでしまってからまた顔を出す事になり、フイルムを完全に引っ掛けられないのです。
そこで、ひとつの爪が出ているときにはもうひとつの爪は引っ込んでいると言うややこしい構造になっています。
ここの整備は非常に根気が要ります。

今回お預かりした個体はシャッターが動かないのと、ファインダーがくすんで見えない、露出計が動かないでありました。
シャッターを分解するには距離計のカイル部をばらさないといけないので注意が必要です。
注意深く分解してメカ部の洗浄とレンズのカビ取り、クリーニングをしました。
ファインダーはハーフミラー部はサイコロ状の高級なプリズムとなっているためハーフミラー交換は出来ませんがダメージも少なかったので全体をクリーニングしたところ実用に使えるレベルまで回復しました。
露出計はセレンの不良で修理は見送りました。

このオプトンテッサーは派手な感じがして、使っているとそれが鼻につくところがあってあまり使いたい気持ちにさせないものでしたが、修理した物はレンズも曇っていたりして径時変化を起こしたのか刺々しさやこってりした感じが大分穏やかになったように感じました。
現像処理などでもこのあたりは微妙に変わりますからね〜・・・

 
内部写真のレンズの下ともう少し左にパーフォレーション送り爪が見えます。、圧板には切り欠きの窓があります。
これで左右の幅を狭くしています。


逆光ですが向かい側の藪の感じがいいなと思います。


この逆光ではフードが無いために天使の梯子と丸いボールが出てしまいました。


向こうからローラースケートを履いた少女が来ました。


 おっ、なかなか上手に滑っています、可愛いですね。


一休みしたところで、もう1枚撮らせてね。


公園にはチワワを連れたカップルも来ていました。
生後4ヶ月、今日がはじめての外出だそうで最初はぶるぶる震えていましたがこの写真を撮らせて戴いた頃には
落ち着いていました。


おまけにもう1枚。
チワワを横目で見ながら笑っている犬がいました〜
本当に笑っているのかどうかは知りませんけど。。。

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