足尾銅山
2008年5月24日
2年ぶりの上京でしたが、今回は奥日光方面に足を延ばし足尾銅山に行って参りました。
江戸時代から採掘をされ明治時代に最盛期を迎え今は終焉の時になってしまった銅山。
なにも予備知識を持たずに訪問したのでこの銅山を知る人たちがご覧になるとおかしな記述が多々あるかと思います。
営々と銅を生産して、そして深刻な鉱害問題を抱えてやっと終焉を迎えようとしているのでしょうか。
この精錬所だけは鉱石を輸入して精錬の事業を行っているようです。
水は銅の還元色,或は硫酸銅の色とでもいうか緑色がかったブルーの凄みのある清流。
この前を通り抜けて山道に分け入ります。
背の高い廃屋は硫酸工場でしょうか、自分で作り出した酸に焼かれて崩壊を続けているのか。
登っていくと倉庫か工場のようなところがあります。
ここが本山の詰め所跡のようで
その後方にコンクリートの遺構が少し見えますが本山の坑口のようです。
川を隔てて閉鎖された門の右わきには猿が居ました,人間とは一定の隔たりを保っているようです。
この建物の前からさらに山の中に入ります。
山道を踏み分けるとすぐにタイル張りの風呂場ですね、大きい方なので男湯でしょう。
続いて奥に少し小ぶりの浴槽、女湯でしょう。
脇に落ちていた古い一升瓶が寂しいなぁ。
さらに登ると鳥居。
こんな山の中でも探検をする人たち2名と出会いました。
ここにも事務所があったのか?
さらに登ると山神さまの社殿。
真っ黒な「阿」の狛犬
銅を精錬する鉱毒で今でも真っ黒になっているのだそうです。
「吽」の狛犬・左足は折れて無くなっていますが素材の石は白いのです。
社殿の中、左の白いのは献納された一升瓶の包み紙の頭
少し横に避けようかとも思いましたが触るといけないような雰囲気。
軒飾りは金張りで今も燦然と輝いて、屋根は銅葺、
山神さまを畏れ、安全を願う、いかに過酷な仕事であった事か。
裏に回ると獣の糞。
先ほど渡れなかった橋の下から。
銅山へ続く軌道「旧足尾鉄道」
現在銅山の少し手前の「間藤」というところが終点になっている「わたらせ渓谷鉄道」です。
廃線の部分の鉄橋を渡る。下を見るのが怖い。
右側、鉄橋の下を人車用の橋が交差しています。
鉄橋を渡って振り返る。
線路上から見る鉱山施設風景
トンネルの天井も真っ黒な煤(2-300mありそうで真っ暗なので引き返す)
まだ所々に鉱山住宅の名残があります。
工場に近づけなかったので周りから眺めるだけのレポートになりました。
ここはいつの日にか詳しく調べてみたいところです。
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