YASHICA TL ELECTRO Xの整備


友人が新婚旅行に行くときカメラ店で勧められて買ったというエレクトロTLと言う1眼レフカメラ。
定石どおり50mm/f1.7と135mm /f2.8 のカメラ、新婚旅行で使った以外には使った記憶がないのだそうです。
そんなカメラをなぜ持ち込んできたのか?
「もう一度フィルムを入れて撮りたくなった」のだそうです。

3年ほど前だったか「大腸癌」でかなり大掛かりな手術をし、かなり経ってから今度は肝臓に転移し
抗がん剤治療を受けていますが本人はいたって元気で福岡市の西の端から東の端まで車を運転してきます。

おそらくは昔の思い出に浸りながら美しい奥さんとまた思い出作りの写真を撮りたくなったのでしょう。


これは手入れを済ませて記念写真。



アイピース脇に2個のCDSを配置したオーソドックスな測光システム。
ペンタプリズムのカバーにはモルトが使ってないのできれいなものですがカバーしたプラスチックの
ポッチに引っ掛けてあったスプリングにポッチが負けて千切れていたのでワイヤーで一山越えて引っ張りました。
CDSはOKでしたがなぜかシャッターダイヤルの端っこまでまわして行くと赤い→が突然反対の←に反転します。
この露出計は→←の中間で表示がなくなったら適正露出というちょっと不安な機構です。



シャッターダイヤルの下にあるポテンショメータ(浅い筒状の内側に抵抗体があります。
右側矢印の先に「摺動ブラシ」がありますがご覧のようにタライの中からはみ出していますね。
それで始点と終点の左の2個の外部接続のワイヤーのところで突然通電していました。



円筒の内側の黒い抵抗体に正常に接触するように「摺動ブラシ」の位置を調整してやりました。

メカ式カメラなのに時間調整は電子式なので電池がないと単速シャッターになります。


試写 期限切れのコニカ・インプレッサ・50 自家現像



 1 50mm f2:/1000


2 135mm f:2 1/1000



3 50mm  f:4



4 135mm  f:4



5 50mm f:1.7

END

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