1枚玉のSPARTUS"35F"MODEL400 HEROLD MFG.Co CHICAGO、USA
2007/010/05
写真業界で活躍している友人から奇妙な宝物が送られてきました。
本命の別のカメラの脇におまけで入っていたカメラがこれ、
真黒で丁寧な加工のベークライトボデーにけばけばしいクロームメッキの鏡筒なのですが
この鏡筒は重量のある肉厚の鋳物で出来ており、それで全体にどっしりと落ち着いて見えるのかもしれません。
ファインダーの対物レンズが紛失して入ってないのでファインダーが見えません。
それ以外は特に不具合は見当たりませんので早速あり合わせの凹レンズをガラス切りで切って砥石で周辺を整形
シリコーン樹脂で貼り付けたらとりあえず見えるようになりました。
本体はベークライトでシャッターはインスタントとタイムの1速と云うか2速と云うかギロチンシャッターです。
絞りは回転する円盤に穴をあけた真円絞りでF:7.7と F11、F16 もう一つK-2という聞き慣れない目盛。
このK-2は黄色いf7.7相当の開口部を持つY-2フィルターのようです。
フィルムカウンターと巻き止め機構はシンプルで慎重な操作を要求されますがちゃんと動作する仕掛けがありまして
撮影を終わりボデー裏側のボタンを押すと巻き止めが解除になり一駒巻き上げが可能です。
ここでそーっと巻いていくとグッと抵抗を感じるところがありますのでそれで巻き上げ完了と云う仕組み。
力を入れ過ぎるとパーフォレーションをバリバリと破ってどんどん巻き取られていきます。
フラッシュシンクロターミナルもありますがもうフラッシュを使うことは難しいですね。
目測式ですがヘリコイドは4フィートから無限大までリングに刻印されています。
前玉回転式ではなく1枚しかレンズがないので全群移動式と云うところですかな?。
1
プロフィール、以外とどっしりとしています。
2
ベークライト製ボデーを開いたところ。
3
少し問題がありシャッター部を開いたところ。
右側に回転絞り、今右側に黄色い穴がK-2と云うフィルター絞り。
レンズ部にかかっているのはF:11、上にあるのがF:7.7、下がF:16の穴。
4
実は試写してみたらかなりなアトピンでした。
そこで計測したら1mmほどフランジバックが薄すぎる。
0.5mmの黒い厚紙を2枚、カッティングコンパスで切ってボデーと鏡筒の間に挿入します。
ピント位置が狂ったままの1回目の試写です。
ピンボケは差し引いてご覧ください。
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村の中の古い土蔵、5m程離れているのでオーケーですが
この傾きはいけませんね、自転車に跨ったままが拙かったか。
6
農機具小屋 9フィートぐらい
7
2Kwのエンジン発電機を一輪車(猫車)に搭載、三輪車にしてあるので
田んぼの中に掘った井戸を汲み上げたり活躍する優れもの。
8
5フィートで接近しましたがピンボケ。
9
最短4フィート
ボケていた方が味がありかも・・・
さてフランジバック修正後はどんなでしょうか
曇天につき絞りは開放(F:7.7)
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4フィート目測です(曇天)。
今日もご機嫌斜めだなぁ、もう少しの辛抱だ明日か明後日に刈取だそうですよ。
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温室栽培中のカーネーション、花まで4フィートのつもり。
END
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