OPTIMA REFLEX(AGFA)

                                                      2004/06/24

 35mmフイルム使用の2眼レフと云うのは非常に少ないですね。
古くはカールツァイスが作ったContaflexなど、当時物凄く高価なカメラですが
デザインの基本は普通の2眼レフの構成から出発しているように思います。
もう一つ、幻のカメラ国産の「YALLU」が有名ですが戦後昭和24年に試作程度でごくわずか生産されたようです。

 今回のオプチマ・レフレックスは普通の35mm1眼レフカメラと、レンジファインダー35mmカメラをデザインのスタートにした中級カメラ、あるいは汎用カメラだと思います。
 ファインダーは空中像をペンタプリズムで見ますので物凄く明快ですがピントは中央の斜めスプリットイメージで合わせます。
無責任な話しですがライツの1眼レフの設計時にこれを手本にしたとか。
それまでレンジファインダーの明快なファインダーが売りでしたから明るいファインダーに拘ったらこういうところに落ち着くとは思いますので、模倣したとは思えませんが参考にはなったでしょうね。

 普通の一眼レフと違ってアイレベルである事と左右正像であること、物凄く明るいファインダーが特徴です

 数年前に巻き上げレバーのカシメが壊れ、自動露出が動作しないと言うことで譲っていただいたまま巻き上げレバーは修理したもののオート機構が思うように動かず放り投げていたものです。

 今回もメーター部までは動くようにしたのですがシャッター周りの機構が不安定でかなりな頻度で露出が誤動作するのを直せませんでした。
 シャッター機構のクランクの動作で、軸受けのガタがあるために異常な力が働いて絞りが連動しないことがあるのですが、そこまで治すパワーがありません。
 それより、マニュアル動作でなら動くのでシャッター速度(Bと単速)の速度を計測して見ますと25ms開きますので1/40固定シャッターとして使うことにしました。

 レンズはAGFA COROR APOTAR 1:2,8/45で、2,8〜22まで7段階の露光調整が出来ます。


少し大振りですがなんとも可愛らしいデザインです。

   
 バック、左下が巻き上げレバー                      TOP
 巻あげレバーは200度ほど回りますが
 分割巻上げ自由です。

  
 底部 巻き戻しレバーは右側の小さなボタンで飛び出す。    軍艦部開放


  前面エプロンを開いたところ。至る所カムだらけでまさにドイツカメラの真骨頂。
 シャッターチャージとレリーズ、露出情報など、お互いピンで差し込んで操作します。


  
空中像式ファインダーと指示窓 左の写真は露出不足警告の赤窓。
右側写真はグリーンのOKマーク。
さらに巻き上げ完了しないとカラー指標は黒く隠されています。
中央はスプリットイメージで、ここでピント合わせが出来ます。
周辺はまるで望遠鏡で覗いた風景のように明るくすべてピントが合ったように見えます。


雨の中の試写



f:4です。 周辺に放射状に走る収差がはっきりと見えますね。


これもf;4です。ピントは左側の花の茎に合わせました。


メダカの鉢 これはf2.8だったと思います。
周辺に球面収差が出ていますね。

隅っこに追いやられた測定機。 カメラの方がえらくなっています。確かf:2.8

これもf:2.8(間違いない)
なんとなくどこにピントが来ているのか曖昧な気がします。

おしまい